研究集会
ストリーミングの美学
── “Netflix Nations” のRamon Lobato氏を迎えて
映画やテレビの時代はもう終わったのか?
現在、映像や音楽のストリーミング・サービスが広がっています。音楽ではSpotifyやApple Music、映像ではNetflix、Hulu、Gyao、その両方をカバーするものとしてAmazon Primeなどさまざまなサービスが提供されています。
これらのサービスの特徴は、数多くの映画やテレビドラマなどのコンテンツが見放題なことと、独自のコンテンツによる新しい映像の創出、そして視聴者の使用状況を即座に反映するインタラクティブな「お勧め」システムや「お気に入りのプレイリスト」の提供などで機能は日進月歩で進化しています。
2019年に出版されて話題になった“Netflix Nations”の著者Ramon Lobatoは、世界で最も見られているNetflixを分析し、その新しい映像環境のもたらす新しい可能性について論じています。
本研究集会はLobato氏をお迎えして、国内の研究者たちとのディスカッションを通して、これから10年後に来るであろう新しい映像環境について議論していきます。従来の映画やテレビ研究を超えて、新しい映像環境に関心をお持ちの方ならどなたでも無料で参加することができます。お申し込みは下記の専用申し込みフォームからお願いします。会場に入れる人数には限りがありますので、できるだけ早くお申し込み下さい。
2020年1月26日(日)13:30−17:30 (13:00開場)
YCC ヨコハマ創造都市センター 3F
(住所:横浜市中区本町6-50-1)
◼︎プログラム
13:30-14:00
基調講演
室井 尚(横浜国立大学)
14:00-14:30
映画館で見られないNetflixの「映画」
ー映画理論の視点から考察する
ファビアン・カルパントラ(横浜国立大学)
14:50-15:50
Global Television in the Age of Netflix
ラモン・ロバト(ロイヤルメルボルン工科大学)
【休憩】
16:20-17:30
ディスカッション
室井 尚、ラモン・ロバト、ファビアン・カルパントラ、
吉岡 洋(京都大学)、秋庭史典(名古屋大学)、
佐藤守弘(京都精華大学)、吉田 寛(東京大学)
◼︎ゲスト プロフィール
Ramon Lobato ラモン・ロバト
ロイヤルメルボルン工科大学コミュニケーション・メディア学部上席主任研究官。メディア研究の対象とされることの少ない違法ダウンロードや動画配信サービスへの不正アクセスという非公式市場を起点に、脱マスメディア時代における視聴者と企業の新たな力関係を論じたことで知られる。ロバトによれば、パイラシー行為は情報通信業を危機に陥れる危険な存在としてではなく、企業の制作方針や映像コンテンツを積極的に形成するダイナミックな要素として肯定的に捉えるべきである。同時に、非公式市場はポリティクスが展開される場でもあり、ネットフリックスのような動画配信サービスが如何に旧来型のマスメディアと一線を画しながらもそれらの政治性を継承しているかを論じる好例でもある。ロバトの代表作ともいえる『Netflix Nations: The Geography of Digital Distribution』 (New York University Press, 2019)』はこうした斬新な問題意識の下に脱マスメディア時代の映像文化の可能性と不可能性を論じている。他に『Shadow Economies of Cinema』 (British Film Institute, 2012)、『The Informal Media Economy』(Polity 2015, with Julian Thomas)、 『Geoblocking and Global Video Culture』 (INC, 2016, with J Meese)がある。
◼︎研究グループ
科学研究費基盤研究(A)脱マスメディア時代のポップカルチャー美学に関する基盤研究
室井 尚(研究代表者/横浜国立大学教授)
吉岡 洋(研究分担者/京都大学教授)
秋庭史典(研究分担者/名古屋大学准教授)
佐藤守弘(研究分担者/京都精華大学教授)
吉田 寛(研究分担者/東京大学准教授)
ファビアン・カルパントラ(研究分担者/横浜国立大学講師)
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入場無料、要予約 先着順(定員になり次第締め切ります。ご了承ください。)
予約はこちらのフォームからお願いいたします。
https://forms.gle/UFFUC9Sk6dzAioXZ9
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◼︎アクセス
〒231-8315 横浜市中区本町6-50-1
■みなとみらい線 馬車道駅 1b出口
(野毛・桜木町口・アイランドタワー連絡口直結)
■JR・市営地下鉄線 桜木町駅 徒歩5分
■JR・市営地下鉄線 関内駅 徒歩7分
主催:科学研究費基盤研究(A)「脱マスメディア時代のポップカルチャー美学に関する基盤研究」
♦お知らせ♦
室井尚 退職記念イベント「今日までそして明日から」
2020年3月14日(土)15:00〜